ソーシャルネットワークを構造的に理解する

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ネットワークを構造的に知ることで、組織の足りていない力や、必要とする指標などを導き出す手助けとなるだろう。



BROKERAGE 集団を繋げる
CLOSURE 集団内で信頼を築く
DEGREE 繋がりの数
CLOSENESS 繋がりの容易さ
BETWEENNESS リンクの重要度

ネットワークリサーチャーのRon Burtはネットワーク上のコミュニティに価値を生み出す2つの行動を特定した。BROKERAGECLOSUREだ。

BROKERAGE
緩やかな繋がりを発達させる行動。集団と集団の間に橋を架け、関係を築いていく。仲介を担う者は、集団の違いを意識し、アイデアを交換させ、その相違をさらに新しいアイデアと機会に発展させていくことができる。
CLOSURE
強固な繋がりを発達させる行動。集団内の意見を一致させ、信頼を深め、評判を高めてコミュニティを築いていく。信頼を築く者は、人々をまとめ上げている深い繋がりを理解し、共通のアイデンティティーと目的を与えることができる。

橋を架けることと信頼を築くこと、これら2つの行動から明らかになるのは、人と組織は全く異なる2つの方法でネットワーク的価値をもたらしているということだ。橋を架けることがイノベーションにつながり、信頼を築くことが組織のパフォーマンスにつながる。これらの活動から生み出される価値はソーシャル・キャピタルとして知られる。キャピタルという名の付く通り価値を蓄えるが、ソーシャル・キャピタルの場合は“結びつき”という価値を蓄える。有益で実利のある価値に変化し得るものである。

どの様なネットワークであっても、個々のノードが持つ力は次の3つの次元で捉えることができる。DEGREECLOSENESSBETWEENNESSの存在だ。

DEGREE
あるノードの持つ他のノードの結びつきの数である。例えば、家族の人数、仕事におけるチームの人数、facebookで繋がる”友達”の人数のことであり、組織の面で言えばアフィリエイトの相手やビジネスパートナーの数のことである。
強いDEGREEは、さらなる可能性を秘めている。それはネットワーク中で膨大な量のノードと繋がり、交流する可能性を持っているということだ。
CLOSENESS
あるノードが他のノードとどれほど簡単に繋がれるかの指標である。例を挙げよう。仕事でチームメンバーととても親密になれるのは、CLOSENESSが強い証拠だ。誰とでもいつでもコンタクトできる。同じ会社の中でも、部署が違う人同士の場合は少し距離があるだろう。しかし廊下を歩いている時や別のオフィスでちょっと会った瞬間に声を掛けやすい人もいれば、わざわざアポを取ったり、共通の知人を経由しないと繋がれない人もいるだろう。LinkedInで繋がりを築こうとした人なら誰でも知っていることだが、距離が離れるほど繋がりを築くのは難しい。
CLOSENESSが持つ価値とは、繋がる事の容易さである。自分と他のノードの距離が短いほど、ネットワークの間を”中継”する回数が減り、必要に応じてより簡単に繋がりを築くことができる。
BETWEENNESS
あるノードが他のノードとの架け橋になったり重要なリンクを築く度合いを示す。例えば、多くの管理職はアシスタントや秘書のおかげで余計な手間を避けられる。アシスタントや秘書は門番として働き、管理職の時間と専念に対する干渉を抑制している。
BETWEENNESSの価値とは、他からのアクセスをブロックしたりまた逆に受け入れたりする力のことである。繋がりを求めるノードが増えるほど、自分の潜在的な価値が高まり、その結果、自分自身の力が大きくなる。

このように、どのネットワークにおいても、最も力のある人や組織は相当な数の繋がりを潜在的に持ち、どれもが比較的親密で、それゆえアクセスしやすい。その一方で、ネットワーク内における特権を持ち、他のノードへのアクセスをブロックするか受け入れるかを選択できる。

コネクト ― 企業と顧客が相互接続された未来の働き方』より抜粋。