クラシック音楽の発見 — BBCラジオの新たなリスナー開拓アプリ

Source

我々100 SHAPESが手がけた、イギリスBBCのサービスSymphinityについてご紹介しよう。

BBC Symphinityは、ちょっと変わったクラシック音楽が好みだが、どう選んだら良いのか分からない方々にぴったりのサービスだ。BBCの比類ないライブパフォーマンスのアーカイブから、厳選したコレクションをお届けする。

週ごとに、シンプルな、時には妙なテーマに基づいた新たな作品コレクションを選定。作曲家や楽曲についての短いエピソードとともに、有名な、あるいは忘れ去られていた珠玉の名作をご紹介する。

video

クラシック音楽の発見

まずは、ことの成り行きをお話ししよう。BBCのイノベーション開発番組Connected Studioのプロモーション成功を受けて、100 SHAPESは昨年、クラシック音楽ディスカバリーアプリの開発依頼を受けた。

今のところ、BBCラジオ3が放送するクラシック音楽番組の大半のリスナーは、200万人ほどの熱烈な固定ファン層だ。そこで、BBCラジオ3のチームが新たに目指したものは、新しい形態のデジタルエンゲージメントを開発し、既存のリスナーのみならず、新規のリスナーも取り込んでいこうというものだった。

新たなリスナーの開拓

BBCラジオ3のリスナーはクラシック音楽についてとても熱心だが、ウェブサイトやデジタルサービスの利用率を見てみると、10%にも満たないのが現状である。

しかし、新しい聴衆を得るチャンスは大いにある。例えば、デジタル関係に精通したラジオ4のリスナーで、クラシック音楽に興味はあるもののラジオ3は未体験、といった方々の背中をちょっと押してやれば、クラシック音楽の世界に足を踏み入れてくれるなんてことはあるだろう。

この開発は、私たちにとって非常にやり甲斐のあるものだった。熱心なファンと、少し興味は持っている(今後リスナーとなってくれそうな)人たちの両方に、彼らの熱意や好奇心をより満足させることができる深くて豊かな内容があるに違いない。

その命題に答えることが、Symphinityの目標だ。

私たちがSymphinityでやろうとしたことは、楽曲や作曲家や指揮者、そして彼らが生きた時代にまつわるエピソードをきっかけとして、もっと気軽に人々を招き入れるということだ。 — Steve Bowbrick氏 BBCラジオ3、デジタル主任

Symphinityの仕組み

BBCやラジオ3には、世界でも指折りのクラシック音源が収蔵されているが、残念ながら日の目をみることはなかなかない。

Symphinityでは、テーマに基づいたプレイリストに従って、この最高の音源を定期的に紹介することでこの状況を打破した。それぞれのテーマは、ラジオ3が誇るクラシック音楽の専門家たちが担当している。


テーマの違う幅広いプレイリストから選択

コレクションは、例えば「鍵盤の歴史における偉大な革新者」や「ロマン派音楽の名作」、「100年以上の交響曲的思考を巡る旅」などがあり、クラシックファンの琴線に触れるプレイリストが、きっとあるはずだ。

それぞれのプレイリストには、視聴中の音楽に関する、作曲家や指揮者についての興味深いエピソードが添えられている。


視聴中に表示される楽曲についてのエピソード

Symphinityは、レスポンシブなWebサイト上で、マニアの方々がひょっとしたら見逃していたかもしれないような音源をお届けするとともに、クラシックのビギナーに対しては、発見のための手がかりを提供している。

ハイドンの好物がパルメザンチーズだったとか、メンデルスゾーンが彼の妹の作品を密かに自分の作品として発表していたなどなど、コミカルなものから役立つものまで、楽曲の背後にあるエピソードを明かすことで、クラシック音楽の世界を切り開いているのだ。

クラシック音楽の世界はあまりにも広いため、どこから手を付けていいか迷うこともよくある。Symphinityがその案内役となり、マニアにとっては何か新しいものを提供できる器になればいいなと思っている。 — Chris Elphick氏 100 SHAPESデザインディレクター

Symphinityは今後3ヵ月にわたり、BBCの新しいアイデアが詰まったBBC Tasterで公開される。より詳しい情報を知りたい方は、このプロジェクトについて、100 SHAPESデザインディレクターであるChris Elphick氏が語った内容を見て欲しい。