「プロダクト」と「機能」の違いとは?

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プロダクトデザイナー、エンジニア。

昨晩、友達からのメッセージにForbes誌のPowaTagに関する記事リンクが貼ってあった。それは「気になる商品を写真に撮ることですぐに購入できる」サービスということだった。

便利な「機能」だ。しかし、これは「プロダクト」ではない。

PounceAmazon、eBayなど、他の類似するサービスについても調べ、その指摘は的確だったと気づいた。では、「プロダクト」と「機能」の違いとはなんだろうか?

機能であり、プロダクトではない

友人はPowaTagを「素晴らしいアイデア」であり、Amazonよりも優れているだろうと言ったが、私はAmazonが行っている「仕事」についての考察を説明した。Amazonでは「片付けたい仕事」は「購入すること」ではなく、「ショッピングをすること」だ。ユーザーはAmazonを商品を探したり、比較したり、調べたりといったショッピングに関連することのために使う。そうして気に入ったら購入をするのだ。

そこで友人に、過去にPowaTagやPounceが使えたら便利なシチュエーションがあったかを尋ねた。事前情報無しに、雑誌で見たり実物を見たりして、実店舗やネットに限らずその場で購入に至ったことがあるか聞いてみたのだ。

答えは一度もなかった。

その理由はPowaTagやPounceが行っている「仕事」は機能スケールであって、プロダクトスケールではないからだ。

プロダクト VS 機能

スティーブ・ジョブズ氏はかつて「Dropboxは機能であって、プロダクトではない」と述べた。これは正しくもあるが、間違ってもいる。もしDropboxがパソコンにデータをバックアップすることか、もしくはデバイスを超えて共有するためのものであれば、Dropboxは「機能」だ。しかし、Dropboxが行っている「仕事」は違う。Dropboxは全てのデジタルデータ(写真、動画、本、書類)を、メンバーや動作環境、デバイスを超えてアクセスしやすくするという「プロダクト」なのだ。

「プロダクト」はそれぞれのシチュエーションセグメントに対して解決策を提供する。シチュエーションセグメントは片付けたい仕事の集まりだ。あなたが考えていることが機能かプロダクトが分からない場合、下の図を見て、どのシナリオに当てはまるか考えてみると良いだろう。


プロダクトの「シチュエーションセグメント」と「仕事」への枝分かれ図


Dropboxにはシチュエーションセグメント(共有、ファイル管理)から派生する機能がある

さて、PounceやPowaTagの機能とは「商品を写真に撮ることですぐに購入できる」ことだ。上記の図にはどのように当てはまるだろう?1つか2つ以上のシチュエーションセグメントだろうか、それとも1つのステップだろうか?

実際は、現状の行動を見てみると、ステップを飛ばしていることになる。ユーザーは事前情報無しでは即座に商品を購入しない。通常は

  1. 商品に興味をもつ。
  2. 商品がどこにあるか調べる。
  3. ネットか実店舗で、その商品を購入する。

このように要約することは簡単だが、3ステップ目は実際は複雑だ。お店に行くと、そう簡単には進まない。その場では比較商品があり、お店のスタッフにアドバイスを求め、ネットでレビューを見ることができるからだ。

顧客の行動を観察する

成功するプロダクトをつくるのに必要なことは、どうやって顧客の既存の行動を効率化するか、もしくはどうやって既存の行動を改良して新しいものを作るかを理解することである。

機能がシチュエーションセグメントの中でどのように小さい「仕事」をこなすかを理解し、プロダクトがシチェーションセグメントの集まりであることも理解すれば、成功するプロダクトを作れる可能性は高くなるだろう。