説明書がいらないデザインが最も素晴らしい

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グッドデザインは分かりやすい

グッド・デザインは、製品の構造を際立たせる。さらに、製品が語りかけてくる。そして、最も優れたデザインは、それ自身ですべてを語る。 — Dieter Rams氏「グッドデザインの10の原則」

最近のNBCニュースサイトで、初めての訪問者のための説明レイヤーがあるのをみたことがあるだろう。これはサイトの不完全さを露呈しているようなもので、もしきちんとデザインがされていたら、ユーザーは説明がなくても使い方が分かっただろう。

簡潔に述べると、デザインとは情報を伝えることだ。グッドデザインとはユーザーが最小限の負担で使えるようにコミュニケーションすることだ。ユーザーの負担を減らし、プロダクトの機能に関するメンタルモデルを強化する。言い換えれば、グッドデザインはユーザーが考えなくても使えるように作られているのだ。

二流のデザインはプロダクトの機能と使い方を説明する。良いデザインは全てを説明しなくても、機能と使い方のヒントを与える。最も優れたデザインは機能自体を明らかにする。

言い換えれば、丁寧に書かれた説明書は素晴らしいが、説明書がいらないということは、さらに素晴らしいということだ。


レイアウトに説明が必要な場合、これが本当にユーザーターゲット層に伝わるだろうか?

全てのデジタルプロダクトが、説明無しで十分なほどシンプルには作られていない。エクセルなどのアプリケーションはヘルプや説明要素をなくすことは絶対できないだろう。一目では複雑すぎてわからない。グッドデザインは、ヘルプを少なくしたり、シンプルデロジカルなレイアウトを使ったりするなど、説明要素をできる限り少なくしてプロダクトを分かりやすくする。

デジタルプロダクトは固有の形がなく、我々が作っているのは抽象的な二進法のコードの構造体だ。工業製品は自ずとその機能が伝わるが、デジタルプロダクトの機能は明らかにしないと伝わらないのだ。

ときどき、デジタルプロダクトを分かりやすく作ることは、物理的に同じ機能を反映させるのと同じようにシンプルなことがある。計算アプリはただ計算機のように見えればいいだけだ。あるいは、物理的に同じ機能がないときは、デザイナーが実例をつくることになる。

全てのデザインと同じように、分かりやすいプロダクトをつくることはユーザー視点を持ち続けることだ。デザイナーとして、ユーザーが新しいことを効率良く、ストレスなく使えるようにラフデザインをスマートに磨き上げる。成功すれば、我々の仕事は可視化される。それこそが我々の目的だ。


この記事はシリーズ「グッドデザインの10の原則: デジタルプロダクトへの展開」(全10回)のPt.4です。
Pt.1, Pt.2, Pt.3, Pt.4, Pt.5, Pt.6, Pt.7, Pt.8, Pt.9

「グッドデザインの10の原則」はDieter Rams氏と長年の連携をもつVitsœのWebサイトで発表された。原則はクリエイティブコモンズラインセンスのもと、ここで見ることができる。