クリエイティビティを上げるデスク整理の5つのポイント

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ニューヨーク在住。
ブランディング、タイポグラフィー、デザイン史などについて執筆。

自宅を仕事場としているフリーランス向けに、作業スペースを整理整頓する5つのポイントをご紹介する。

多くの人は、整理整頓すべき2つの空間を持っているものだ。1つはコンピューターといったデジタル面、もう1つは、物理的な作業スペースだ。本記事では、実際の作業スペースを改善するいくつかの方法を検討していく。結局のところ、無秩序に整理整頓されたコンピューターファイルや中途半端なPhotoshopの設定は、効率が悪いだけである。しかし、物理面での散らかった作業スペースは、身体的にも精神的にも害を及ぼすのだ。さらに言えば、作業スペースを整理整頓するテクニックの多くは、デジタルの世界にも通用する。

ここでは、人間工学、照明、効率性、装飾、習慣の5つの項目に分けて整理整頓のポイントを紹介したい

1. 人間工学

人間工学とは、道具などの設計がいかに使用者の身体に影響を及ぼすかを考えることである。デスクチェアーやマウスが「人間工学」を考えて設計されていた場合、それはユーザーにとって使いやすいものであり、悪い姿勢や手首を痛めるといったことを防いでくれる。

人間工学を考慮した作業スペースのアイテムは数多くあるが、肝心なのは以下のことである。

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デスクチェアー

背骨が真っ直ぐになっているか? デスクチェアーを検討する際、このことを一番に考えるべきだ。「人間工学」を取り入れたチェアーは数多くある。アームレストやヘッドレスト、フットレスト、中にはニーレストが付いたチェアーまである。しかし、大事なのは猫背にならないことだ。そのための一番の近道は、立ちながら作業できるデスクを用意することかもしれない。

コンピュータースクリーン

コンピュータースクリーンは、目の高さに合わせ、ちょうど腕を伸ばした位置に置く。ノートパソコンを直接デスクの上に置いている場合は、常に目線が下を向いているので、首や背骨に悪影響がでる。ノートパソコン用のスタンドや、独立したキーボード、マウスを使用するようにしよう。さらに、セカンドスクリーンを使用すればノートパソコンのスクリーンをセカンドスクリーンと同じ高さで見ることができる。

マウス

恐らくこれは、最適なデバイスとは言えないだろう。表向きは人間工学設計をうたったマウスが市場に多く出回っているが、そもそも手首に悪いという苦情が多く寄せられている。ペンマウスの方がまだマシだ。イラストレーターの人であれば、絶対にスタイラスを検討すべきである。

2. 照明

照明は、人間工学の一部としても考えることができる重要なパートだ。悪い照明は、眼精疲労や視力低下、不眠症といった身体に影響を及ぼす。もし季節性情動障害の傾向があるなら、精神面にも影響がでる。では、正しい照明について説明しよう。

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自然光

一軒家やアパートに住んでいて、仕事部屋の場所を選択できるのであれば、窓の位置を考慮しよう。東側もしくは西側に窓がある部屋は、朝日または夕日が直接部屋に差し込んでくるので、ギラギラとした光に不快感を得るだろう。北側もしくは南側に窓がある部屋が理想的だ。

また、デスクを配置する場所と窓との位置関係も考慮するといい。窓の目の前にデスクを置けば眺めはいいが、強いコントラストの影響でスクリーンが見づらくなる。これでは集中できない。一般的に、デスクを配置する最適な場所は、窓の脇である。

部屋に窓が1つもない場合もあるかもしれない。これは、会社で仕事をする場合にありがちだ。長時間、日の光を浴びないとうつ病を誘発する可能性がある。対処法としては、太陽光線の代わりとなるUVランプを活用しよう。

人工光

天井照明があるならそれは最高だが、完全にこれに頼り切るのはやめよう。こういったタイプの照明は、部屋全体を明るくするためのものであって、特定の作業範囲には光が届かない。つまり仕事をするには適した照明ではないし、環境面からしても効率的ではない。

明るくしたいのはデスクエリアのはずだ。なぜなら、それなりに明るさのあるコンピュータースクリーンから時おり目を向けるのが、書類やスケッチなどを置いているデスクであり、コンピュータースクリーンとデスクの両方の明るさを均等にしておきたいからだ。このデスクランプのように明度が調整できるものを探してみよう。

コンピューターの明かり

非常に明るいコンピュータースクリーンの前で明け方まで作業することは、疲れや目覚めを体が教えてくれる生体リズムがおかしくなってしまう。これによって、不眠症に陥ったり、持続的に疲労を感じたりするようになってしまう。幸いにも、f.luxという、時間帯によって自動的にスクリーンの明度を調整してくれるアプリがある。

3. 効率性

乱雑さは敵である。必要なものを探しているときにすぐに見つけることができないし、不安定な心理状態を生み出す。そして、決して完全に打ち勝つことのできない敵なのだ。しかし、コントロールすることはできる。その方法をお伝えしよう。

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デスクスペース

数日、数週間、数カ月をかけて、仕事場は全体的に散らかっていく。そこで、ノートパソコンやモニター、キーボード、スタイラスといった周辺のものに対して、少しでも散らかったら許さないといった、心の境界線を作るのだ。こうすることで、正気を保ってくれることだろう。

ファイリング

書類を収納することができる、異なる大きさの引き出しがついた家具、ファイリングキャビネットはご存じだと思う。だが、それはおすすめしない。もっと効率が良いのが、必要に応じて追加することができ、好みに応じて調整が可能なシンプルな棚である。そして独立式マガジンファイルを活用するのだ。

棚であれば、箱から道具、本に至るまで様々な物を収納することができるという長所があり、乱雑さが人目につかずに済む。可能であれば、壁全体をこの棚で埋め尽くしてもいいだろう(きっといずれはそうなるはずだ)。もしくは、スペースが限られているのであれば、デスクの上側の壁に棚を取り付けてもいい。

ケーブル

至るところに張っているコンピューターやインターネットルーター、照明などのケーブル。見た目は最悪だ。ケーブルが多くあるなら、ケーブルボックスを使って隠してしまおう。

アイデア

記憶は頭の中だけにあるのではない。誰しも、特にクリエイティビティの強い人は、常に外部からのインスピレーションを大切にしている。例えば、あるイメージが頭に浮かんだとする。今後そのアイデアが必要になるときのために、そのイメージをどこかにしまっておきたいと考えるだろう。

同様に、素晴らしいアイデアを思い付いた時、どこかにそれを書き留めておく。全てを頭の中に記憶しておくことはできないだろうが、管理システムを考え出さなければ、仕事スペースはすぐに、記憶で埋め尽くされてしまう。これに対する対処法は、「アイデアの引き出し」や、ひらめいたことを張っておけるボードを用意することだ。またアイデアが浮かんだときにすぐに書き留められるようにホワイトボードやノートがあるといいだろう。

4. 装飾

言うまでもなく、どのように作業スペースを飾るかは、かなり個人的な問題である。最近はミニマリズムの傾向もあるが、ほとんどの人は、周辺の仕事環境を空きスペースにしておくよりも、自らの暮らしや個性を反映させたいと考えている。ここで、誰もが真似することのできる、装飾ガイドラインを紹介しよう。

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目の前に何を配置するか

装飾を考慮すべき仕事スペースと言えば、明らかにこの場所であろう。数多くのデザイナーは、コンピューターの上側の壁には何も配置しない、またもっとひどい場合は、他の壁にある棚で十分なのにもかからず、散らかった棚を配置してしまう。代わりに、ハッピーになれるイラストや写真を飾ってみてはどうだろう。

多くのクリエイティブなフリーランスにとって、色はアイデアがひらめく刺激になる。デスクといった大きな家具は、自然な色にしておいた方がいいが、ホチキスやペン、ブックエンドといった小さな備品などには色があってもいい。Poppinでは、カラフルな文具を扱っている。

植物

特に人をハッピーにしてくれる色が緑である。とりわけ、美しい観葉植物などがいいだろう。小ぶりな物で日光や水、世話をあまり必要としない植物は簡単に見つけることができる。特に多肉植物はうってつけだ。

5. 習慣

仕事スペースを完璧にするために努力をしても、それを維持する習慣を思い付かない限り、維持することはできない。いくつかアドバイスをしよう。

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ジャンルごとに整理する

多くの人は問題が起こっても、ところどころ、少しずつ適切に整理整頓しておけば、物事を維持できると考えている。実際、毎週、毎月、または季節ごとでも構わないので、定期的に整理整頓する予定を立てておくことは、とてもいいアイデアである。

ベストセラー本である『人生がときめく片づけの魔法』の著者、近藤麻理恵は、定期的に整理整頓するだけでなく、ジャンルごとに整理整頓するといいとアドバイスしている。スペース全体を整理しようとするのではなく、書類や本、デスクの上に置く物、洋服などといった項目ごとに整理整頓するのだ。

仕事/プライベート

自宅が仕事場である場合、プライベートと仕事の区別がつきにくくなってしまう。まずは、仕事スペースを明らかにすることから始めよう。そうしないと、ソファ、ひどいときはベッドの上でノートパソコンをいじることになる。

仕事をする場所とそうでない場所を分けるべきである。リビングで仕事をすると、生産性の妨げにもなるし、仕事場ではない場所にまで仕事を持ち込むことになる。食事をする際も、デスクから離れるべきだ。そうすれば、ちゃんとした食事がとれるだろうし、キーボードが汚れずに済む。


以上の5つのポイントを是非試してほしい!


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